今やコンビニやスーパー、ドラッグストアなどでも購入できる手軽な存在となった「干し芋」。そのパイオニアともいえる企業が、茨城県ひたちなか市に本社を置く、株式会社幸田商店様です。幸田商店様は2022年4月にACROVEのEC支援サービスを導入いただき、以来二人三脚でECモールにおける売上の拡大を目指してきました。幸田商店様はこれまでどのように干し芋を中核としたビジネスを成長させ、そしてECによるビジネスの成長にどのような期待を寄せているのでしょうか。代表取締役社長の鬼澤宏幸様と直販部直販課 課長補佐の飯島雅人様にお話をお伺いしました。

120年以上の歴史がある茨城の干し芋、
その市場拡大に選んだ驚きの手法とは

―まずは、幸田商店様の創業から幅広く干し芋のビジネスを展開することになった歴史について教えてください。

鬼澤様:幸田商店は、私の父が昭和23年に平磯町(現在のひたちなか市)で創業しました。それまでは港で船主をしており、業態変更する形で地域の生産農家に肥料を提供したり、生産された農作物を集荷したりする「幸田肥料店」を創業したのです。そして、平磯は120年ほど前から干し芋の生産が盛んに行われている地域で、干し芋の集荷、選別・包装、販売も創業当時から展開していました。昭和49年(1974年)には現在の「幸田商店」に屋号を変更。そして、私が社長に就任した平成6年(1994年)に、幸田商店は大きな転換点を迎えたのです。

―鬼澤様が社長に就任したことで、幸田商店はどのように進化したのでしょうか?

鬼澤様:私は、干し芋市場の課題として「若い人が干し芋を食べていない」という点に着目しました。当時はまだ消費者の健康志向が今ほど高くはありませんでしたが、干し芋には本来「健康」「無添加」「美味しい」というポテンシャルがある。その干し芋を若い人たちに気軽に楽しんでもらうためにはどうすればいいのか考えました。

そこで目をつけたのが、社長就任前に大手食品商社で北米や中国でのビジネスに携わってきた経験を活かした中国での事業展開です。中国は世界最大のさつまいも生産国であり、安価で美味しい干し芋を中国で生産して日本に展開すれば、日本の干し芋市場拡大に繋がるのではないかと考えたのです。

具体的には、当社で原料となるさつまいもの選定から現地で行い、55万ドル(当時のレートで56百万円)もの予算を投じて自社工場を建設し、徹底した衛生・品質管理を行うことで中国産への“硬くて美味しくない”というネガティブなイメージを払拭しようとしました。現在コンビニやドラッグストアに展開している「やわらかほしいも」や、無印良品さんやセブンプレミアムさんで展開しているスティックタイプの干し芋は、こうした取り組みから信頼を獲得することができた結果だと思います。

テーブルに置かれた複数のチラシが置かれている食べ物

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―市場を開拓するために、まずは干し芋をより身近なものに感じられるような商品を展開していったのですね。

鬼澤様:そうですね。コンビニをはじめ若い人にとって身近な店舗で販売されることで、干し芋の認知度は急速に拡大していきました。加えて、健康志向の高まりも生まれたことで「健康なおやつ」である干し芋はドラッグストアへの展開も加速していきました。現在では、大手ドラッグストアチェーンのほとんどで当社の商品を取り扱っていただいています。

もちろん、当社が中国で事業展開することに対しては、地元から批判もありました。しかし、市場の裾野を広げなければ干し芋産業全体が活性化しませんし、そのためには価格優位性を価値とする(茨城産干し芋とは異なる軸の)商品が必要だったのです。そして現在では、改めて中国産干し芋ではできない地元茨城ならではの価値に注目し、本当に美味しい干し芋を徹底的に追求しようという考えから新たなブランディングも行っています。

私たちの干し芋は、歴史の繋がり、土壌と気候の繋がり、そして地元生産農家の皆さんとの繋がりから生まれている。そうしたメッセージを、商品開発や販売機会を通じて改めて発信していければと考えています。

スーツを着た男性

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ノウハウも、リソースもない。
しかし増加する競合他社に勝たなければならない

―干し芋市場の裾野拡大や地産商品のブランディングなどを通じてビジネスを拡大してきた幸田商店様ですが、ECビジネスに参入したのはどのような経緯からなのでしょうか?

飯島様:幸田商店では、かつては電話注文やDM、FAXなどを通じて通販事業を展開していました。そうした中、18年前に楽天市場に出店してEC事業をスタート。これまでのアナログな通販展開では手間も時間も掛かってしまっていましたが、効率的に幅広くお客様に商品を販売する手法として、当時からネット通販に可能性を見出していたのだと思います。今では、ECの売上が右肩上がりで成長していることもあり、楽天だけでなくAmazonやYahoo!ショッピングへの出店や自社ECサイトの展開など本格的に力を入れて取り組んでいます。

ネクタイを締めた男性

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―ACROVEの販売促進支援を導入する以前、これまでのEC事業ではどのような課題を抱えていたのでしょうか?

飯島様:ECについての知識不足、そしてリソース不足というのが大きな課題でした。私自身もECのマーケティングに詳しいわけではありませんし、商品の販売ページはレギュレーションに沿って真面目に商品パッケージを掲載するだけで、ACROVEと協業するまではどのように魅力的に商品の良さを伝えるかというノウハウもありませんでした

また、現在展開している販売チャネルを細かくケアしていこうとすると、どうしてもリソースが足りません。(ACROVEと協業する以前は)受注を処理するだけで手一杯という状況が続いていて、その中で干し芋の認知拡大に注目して参入した競合他社も増加していきました。ECマーケティングに長けた会社もいる中で競争に勝つために、効果的な販売促進施策やアクションプランを考えていかなければならないという状況でした。

ACROVEだけが、明確な目標数値と予算へのコミットを表明してくれた

―競合が台頭して幸田商店様としても積極的に販売促進を展開していきたい中で、ノウハウもリソースも不足している厳しい状況だったのですね。そうした中で、数あるコンサル会社の中からACROVEを選んだ決め手は何だったのでしょうか?

飯島様:ACROVEと契約させていただいた当時、実は干し芋商品の在庫が例年より厳しいという中で通販事業の通期目標を達成するという難しい課題がありました。干し芋以外の乾物商品で売上を立てていく必要があったのです。ただ、干し芋は認知度が高まり売上も期待できましたが、スーパーでも手に入る乾物商品をどのようにネット通販で売るのか。当時は頭を悩ませていました。 こうした中、他のどのコンサル会社も聞こえのいい営業トークばかりをする中で、ACROVEだけは明確な数値目標を提示し、私たちの通期予算へのコミットを表明してくれたのです。私たちは外部コンサルティングを導入するのは初めてだったのですが、ACROVEのコミットを一度信用してみようと考え、協業をスタートさせた形です。

―ACROVEとしては、ノウハウの提供に留まらず同じ数値目標を共有して幸田商店様のビジネスに伴走したいという強い思いがありました。

飯島様:数値目標を掲げるのを控える会社さんは多いですよね。もちろん、効果を保証することはできないと思いますが、それでもこれまでのノウハウと当社の商品を知っていただくことで(数値目標にコミットする)自信がおありだったのではないかと思います。契約当初から必死で様々な対応をしていただいて、そうした姿勢からも信頼してお任せできると感じました。実際、当初の月次目標に対して上回る結果を残していただき、これまで継続してお取引させていただいています。

まるで、従業員が増えたような感覚で、
きめ細かなサポートをしてもらえる

―ACROVEと幸田商店様のお取り組みでは、商品の良さやストーリーを多くの消費者にお届けすべくAmazonを中心に販売促進のお手伝いをさせていただいています。特に、幸田商店様では干し芋商品以外の商品についてその魅力が十分に伝えられていないという課題がありましたので、商品ページの作り込みや新規顧客獲得・リピーター醸成のための施策などを推進しています。今後は楽天での販売促進支援や国産干し芋商品の販売促進もお手伝いさせていただく予定です。ACROVEとの協業を通じて、どのようなシナジーが生まれていると感じていますか?

飯島様:ACROVEの皆さんには本当にきめ細かな連絡や作業をしていただき、受注処理やお客様の対応をする私たちを裏で力強く支えてくださっていると感じています。まさに、従業員が一人、二人増えたような感覚で一緒に仕事ができていると思います。私たちのノウハウが十分ではない中で、各オンラインモールさんとの連絡・調整などもACROVEの皆さんが代行してくださり、そうした点ではものすごく助かっていますね。

また、ECモールごとに異なる販売促進のテクニックやノウハウ、システムのアップデートなどの情報もとても勉強になっていますし、定例ミーティングの場を使った当社スタッフへの勉強会も定期的に開催していただいています。私たちだけのリソースではとても手が回らないですし、私たちだけでは辿り着けなかったようなノウハウや情報を提供いただいていると感じています。

図書館の机でパソコンを使っている男性

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ECの支援だけでなく、今後は商品開発にも多様な視点を提供してほしい

―売上における効果や、今後チャレンジしてみたいことがあれば教えてください。

Amazonでの販売については、協業以前は全く売上が立っていない状況で、このまま続けると赤字になる可能性も孕んでいました。しかし、ACROVEと協業を推進したことで乾物商品だけで目標を達成し、販売を軌道に乗せることに成功しました。2022年度については通販部門の予算も無事に達成しています。もちろん、コストもそれなりに掛かってきますが、専門的な知識を持つスタッフを雇用することを考えれば、決して高い負担ではないとも感じています。この協業がなければ、競合他社との争いに取り残されてしまい、ECビジネスが非常に厳しい状況になっていた可能性も否定できません。

現在はECモールの販売促進などをお手伝いしていただいており、今後は干し芋を含めた全商品ラインナップで高い目標に挑戦していきますが、将来的には販売促進だけでなく商品開発などにも多様な視点を入れていただき、一緒に手掛けることができれば嬉しいですね。

―幸田商店様のものづくりのノウハウはより深く知りたい、そしてそこからECのマーケティングにつながる新たなアイデアを生み出したいという思いは私たちも強くあります。いつか商品会議などにも参加させていただけると大変嬉しいです!幸田商店様のビジネスにとって、ECの持つポテンシャルについてお考えをお聞かせください。

鬼澤様:私たちにとってECビジネスは「楽しい世界」だと感じています。幸田商店の商品は様々な流通ルートを通じて店舗に並びますが、各店舗では陳列する棚の位置が決められていて、私たちで試行錯誤をすることができません。しかし、ECではいいアイデアが生まれたらすぐに挑戦することができます。新商品も、ECであれば少量の在庫で試験販売が簡単にできるのです。ECは消費者の皆さまの声に直接向き合うという緊張感がある空間ながら、幸田商店の可能性をどんどん広げることができるプラットフォームなのではないかと感じています。これからも、お客様の声をもとにしたアイデアや若い社員たちのアイデアをどんどん試せる“ワクワクするような場所”として、ECには大きな可能性があるのではないかと期待しています。

スーツを着た男性

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―本日はありがとうございました!最後に、これからのACROVEに期待することをお聞かせください。

飯島様:今後はAmazonだけでなく楽天も含めてECビジネス全般について支援していただき、今後も数字目標を共有しながら一緒に当社のECビジネスを成長させていければと考えています。

鬼澤様:大事なことは「結果を出す」ということに尽きるかと思います。どんなに練られた戦略でも、結果を伴わないと“絵に描いた餅”に終わってしまいます。その点、ACROVEは結果を出すための施策を積み重ねて、きめ細かい対応をしていただいて結果を生み出していますので、高く評価しています。特に、当社が手掛けている様々な商品を通じて新しい市場を作り育てるために、今後もACROVEと一緒に様々な試行錯誤をしていきたいですね。

スーツを着た男性たち

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